2010.03.16 Tuesday 10:08 | posted by maru

播磨靖夫氏が「芸術選奨」で文部科学大臣賞を受賞!

Harima 「エイブル・アート(可能性の芸術)」を提唱した播磨靖夫氏(財団法人たんぽぽの家 理事長、社会福祉法人わたぼうしの会 理事長)が平成21年度 芸術選奨 文部科学大臣賞(芸術振興部門)を受賞されました。
私たちも、障害のある人たちのアート活動がこの国の芸術活動として認められたことを心から喜んでおります。

受賞理由
播磨靖夫氏は、早くから社会福祉活動の中にその重要な要素として芸術活動を位置づけてきた先駆者の一人。特に、周縁にあると考えられていた「障害者アート」を大きく見直し、それぞれの表現の違いを個性として捉え、障害者の表現こそが、芸術活動の全体を多様化し、芸術運動として既存の規範を超えるものとして「エイブル・アート」を提唱した。これにより福祉の分野と芸術分野の双方に大きな果実をもたらした。国際的な貢献も大きく、播磨氏は、長年にわたる活動のひとつである「わたぼうし音楽祭」をアジア太平洋にも広げ、平成21年には10以上の国際ネットワークを樹立するに至った。
※ 文化庁資料より引用

たんぽぽの家のウェブサイトでは、播磨氏のプロフィールや著書、論文などが紹介されています。→ Click
神戸新聞のウェブサイトでも紹介されています。→ Click



「工房まる」の設立趣意書にも書いているとおり、maruは開所当所から施設内だけの活動に収まらず、障害のある人たちと社会をどのようにつないでいくべきかを模索していました。

そして翌年の1998年、「エイブル・アート・ムーブメント」の活動を知り、福岡で障害のある人たちのアート活動を通じて、「障害」「福祉」「アート」「教育」などの既成の枠組みを柔軟に捉えなおす社会づくりを目的とした「トヨタ・エイブル・アート・フォーラム・福岡実行委員会 <後に『エイブルアート福岡』>」という実行委員会を設立し、2000年より2004年までの4年間「障害のある人たちの芸術活動の進め方」をテーマに、展覧会やシンポジウム、ワークショップ開催やネットワーク構築フォーラムなど、社会に向けた発信をさまざまな企画を通して行いました。

そこで培った経験や他分野とのネットワークを活かし、現在開催している(財)福岡市文化芸術振興財団との「Life Map -テトテトテノアイダ-」(2007年より共同事業)をはじめ、工房まる独自の企画「tekuteku project」など継続的に開催し、福岡を中心に障害のある人たちの表現を通じて、彼ら彼女らと社会との接点を構築すると同時に、地域に多様性を包括できる場を開拓することを目的にさまざまな事業を行っています。

 場の中に自分の存在を実感し、必要とされていることを確認すること。
 忘れていた感覚にひとつひとつ気づくこと。
 表現を通してやりとりすること。

この言葉は、私たちの継続的な活動から生まれた言葉です。

「エイブル・アート(可能性の芸術)」。
この言葉の意味のなかに『市民の自発的な力を生み出す』という意味も含まれています。
まさにmaruはムーブメントにハマった団体の一つなのではないでしょうか。

播磨氏は九州に来られる際に必ず福岡へ足を運んでいただき、夜にお酒を飲みながらお互いの情報交換の場をつくっていただきます。そして、私たちに新しい言葉を投げかけてくれて、いつも応援していただいています。

先日、電話で受賞の祝福をさせていただいたときには、「僕一人で受賞したのではない。君たちみたいに各地で活動しているみんなのおかげだよ。みんなで喜ぼう」と、相変わらずの播磨節でした。

これからも、「アートによるソーシャルインクルージョン」を世界各地に伝え続けていただきたいと思います。



「エイブル・アート」はウィキペディア(Wikipedia)でも詳しく紹介されています。→ Click



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